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ビワの概略
ビワ
枇杷
バラ科ビワ属 常緑広葉樹 高木 陽樹
【購入時の目安サイズ】 1.5m
【購入時の目安価格】 苗木@2,500円
【将来的なサイズ】 幅:5〜8m、 高さ:5〜10m
【花期】 11〜2月
【開花日数】 10日
【果実期】 6月
【原産地】 日本、中国
【適地】 九州〜東北南部
【土壌条件】 特に選ばない
ビワの特徴
ビワは日本には古くからあった果樹ですが、
種が大きいせいか、長い間あまり評価されませんでした。
しかし、江戸時代末期の天保のころ、
中国から美味な茂木種が長崎に伝わり、
人気が急上昇しました。
ビワは開花期間が11〜2月と長いため、
その期間厳しい寒さにあっても、
果実がまったくできないことはありません。
果実は生食するほか、缶詰や果実酒にもします。
現在も、この茂木が西日本を中心に栽培され、
東日本では茂木種から派生した、
田中種がよく栽培されています。
田中種は寒さに強く、果実は大きく、
甘味・酸味ともに多いのが特徴で、
熟期は6月中旬〜下旬です。
茂木は暖地向きの品種です。
果実は中ぐらいで、甘みが多く酸味が少なく、
熟期は6月上旬になります。
ビワの葉は長さ20p、裏面には短毛があり、
5弁の小花が枝先に密につきます。
果実は房状につき、球形または倒卵形です。
作業・お手入れアドバイス
植える時期:
ビワの植え付けや植え替えは、
3〜4月が適期になります。
植える場所:
ビワは暖地向きの果樹なので、
寒冷地では幼果が凍害を受け、
育てにくいのですが、寒さに強い品種もあり、
新潟、岩手両県までは栽培できます。
樹勢が強く、よく茂るので、
広い場所に植えるようにします。
非常によく自家受粉します。
剪定やお手入れ:
ビワの剪定は5〜6年以上の古い結果枝や側枝は、
切って新しい枝を出させるようにします。
勢いよく伸びた側枝はもとから切り、
込んでいる側枝や密生枝は間引きします。
徒長枝、垂れ枝も切るようにします。
花房摘み:
全体の枝数の60%以上に花房がついたら行います。
寒害の心配のない地域では、
充実した枝先についた早咲きの
大きな花房を中心に、50〜60%残します。
寒害の恐れのある地域では、
遅咲きの側枝やふところ近くの弱い枝などを含め、
全体に散らして70%ぐらいの花房を残します。
摘果:
ビワの摘果は寒害の心配がなくなったら行います。
田中(大果)は1本の小枝に2ヶ、弱い小枝なら1ヶ、
全体に果房の少ない年は3ヶぐらい残します。
茂木(中果)は葉数15枚以上で6〜7ヶ、
7枚ぐらいなら3ヶ程の越します。
袋かけ:
ビワの袋かけは、適果が終わり次第にいこないます。
田中は1果に1袋、茂木は1果房に1袋とします。
芽かき:
摘果のときと収穫後の6月中旬〜下旬に、
新芽や枝数を少なくして、
花芽分化や果実の肥大を促します。
注意する病害虫:
癌腫病は枝や幹あるいは根にこぶができ、
そのあと樹皮がはがれます。
病斑部を削り取り、ペーストマイシンの
1000〜1500倍液を塗ります。
4月ごろにはゾウ虫が発生します。
袋かけのほかMEP、スミチオン、
ダイアジノンの1000倍液を撒きます。
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