ナツメは古代に中国から渡来したもので、
夏に芽が出る根で「ナツメ(夏芽)」の
名がついたといわれています。
また、万葉集には「梨棗黍に粟つぎ延ふ葛の後も
逢はむと葵花咲く」(詠み人知らず)という戯れ歌もあり。
かなり昔から親しまれていた植物のようです。
ナツメは寒さに強く、
日本では青森県まで栽培できますが、
夏に乾燥する地域がよい実をつけます。
6〜7月になると、新梢の付け根に
淡黄色の小花が咲き、
10月ごろ暗紅色に熟した実をつけます。
果実はそのまま食べると
リンゴのような風味ですが、
ドライフルーツとしてもよく用いられ、
菓子や料理の材料とされます。
昔から、薬用植物としても愛用され、
解熱、利尿、強壮剤に用いられています。
砂糖とはちみつで煮た、
蜜ナツメは古くから知られています。