ノシランはかなり日陰にも耐える常緑多年草で、
ヤブランに似ている。
ヤブランは葉先が垂れるが、
ノシランは立ち気味で存在感があるので、
常緑樹の下の根締めとしてワンポイントとして使うのもおすすめ。
ノシランの葉は光沢があり、地際から立ち上がるように多くつく。
生育は旺盛で日本の気候にマッチし、耐陰性も強く、
他の植物が育たないような樹木の陰にも植えることも可能で、
古くから庭園の下草として利用されてきた。
葉が白斑の「ピッターズ」という品種が大きくてきれいだが、
耐寒性が低いのが欠点。
緑葉の種類も含め、あまり市場に出回っていないので、
見つけるには苦労することがある。
やや湿り気のある良く肥えた土を好む。
植える時期:ノシランの植え付きや植え替えの適期は3〜4月、9〜10月。
ノシランは放任していてもよく育つが、生長して株が混み合ってきたら、
株分けをかねて植え替えるようにする。
鉢植えの場合は大きくなり根づまりしだすと生育が衰えるので、
そうなる前に2〜3年を目安に植え替えるようにする。
植える場所:ノシランは日陰にもよく耐え、塀や壁などで陰になっているような部分、
軒下に面した通路などでも育てることができるが、
あまり暗い日陰だと花付きが悪くなるので注意が必要。
花を期待しないのであれば、かなり日当たりの悪い場所でも栽培可能。
剪定やお手入れ:ノシランは毎年春になると新しい葉がでてくるので、
前年の傷んで汚くなった葉は新芽が出る前の春先に、
株元からばっさりと切り取るようにする。
こうして毎年、葉の更新を行うことで、
美しい姿と葉色を長い期間キープすることができる。