アセビは春にスズランのような花を房状にたくさん付け、
満開時期は花穂が樹を覆うように咲き誇ります。
「馬酔木(あせび)」はアセボトキシンという有毒成分をもち、
かつては葉を煮出して殺虫剤としても利用されていた。
アセビは樹形がまとまりにくいので、単独では整形の刈り込みに向かないが、
ほかの種類と混ぜて刈り込みを作り場合は、
新芽が赤みを帯び花も美しいので刈り込みや生け垣として人気がある。
アセビは半日陰から日向まで植えることができ、
酸性土を好むのでピートモスや鹿沼土をすき込んでから植えるようにする。
白い花を咲かせるものの他に、鉢植えにも適した斑入り葉で
紅色の花を咲かせる「クリスマスチア」、花、花穂ともに大きく白〜淡い紅色の花が咲く
リュウキュウアセビの交雑種「スプリングベル」、葉に斑が入る「フレーミングシルバー」
ヒマラヤアセビの変種で新葉が大きく鮮やかな紅色になる
「エークハースト」などの品種がある。
植え付け時期:アセビの植え付けや植え替えは
春の芽出し前、梅雨時期、秋の10月頃が適期。
庭植えの場合には植え替えは必要ありませんが、
鉢植えの物は、2〜3年毎に3月〜4月に植え替えを行う。
植え付け場所:アセビは環境に対する適応能力の高い樹木で耐陰性もあるので、
ある程度の日陰でも成長はするが日当たりのよい場所で育てた方が花付きはがよい。
ただ、暑さや乾燥が苦手なため西日の当たる場所は避ける。
剪定やお手入れ:アセビは実を付けると株が栄養をとられて消耗し、
新芽が伸びにくくなる上、翌年の花付きが悪くなるため、
花後はすぐに花穂を付け根から切り取るようにする。
放っておいても樹形が自然にまとまり、
成長スピードも早くないので、あまり剪定の必要はない。
基本的に枝を切る作業は花後から花芽分化までの期間(4月〜7月)に行う。
それ以降の作業は、枝ごと花芽を切り落とすことになり、
翌年は花が咲かなくなってしまいますので注意が必要。
アセビの太い枝を切り落とした場合、
切り口に癒合剤を塗り雑菌が侵入しないようにします。