最近は肥料は性能が格段によくなっており、
少量でも生育によく効くようになっています。
ハーブの栽培に必要な肥料の成分やその与え方をよく理解した上で、
効果的な施肥をしましょう。
ハーブが健やかに育つための基本的な条件は、土と水と日光と養分です。
足りない養分は肥料で補いますが、ただ、
与えればよいというわけではありません。
多すぎると肥料負けして生育が悪くなったり、
枯死することもあるので注意が必要です。
肥料はハーブの生育の様子を見て、
適切な種類と量を施肥するのが大切です。
ハーブに必要とされる栄養素のなかでもチッソ（Ｎ）、リン酸（Ｐ）、カリ（Ｋ）は
特に重要な役割を持ち、自然の土壌中では摂取しにくいため、
肥料の三要素と呼ばれます。
チッソ（Ｎ）は葉や茎を育てる「葉肥え」、
リン酸（Ｐ）は花、果実のつき方に役立つ「花肥え・実肥え」、
カリ（Ｋ）は、根の生育をよくする「根肥え」と呼ばれます。
しかし、これらは１つの成分だけで働くのではなく、
さまざまな成分がお互いに助け合ってよい作用をします。
肥料に含まれるチッソ、リン酸、カリの量は、パッケージやボトルに
明記されているＮ、Ｐ、Ｋの含有率の数字を見れば知ることができます。
それらの割合で、いつ、どんな肥料を施せばよいかなど、
肥料を使い分けることができます。
Ｐの数値が大きいものは、リン酸を多く含みます。
花や実のつき方をよくしたい場合に適しており、
元肥や追肥として使うことができます。
また、特に苗を植え付けた後など、生育初期、
株を充実させたいときにもおすすめです。
ＰやＫよりＮの数値が大きいものは、葉色をよくしたい観葉植物、
芝生、樹木、葉菜類に向き、生育を促進したいときに効果的な肥料です。
三要素の数値が同じものは、ほとんどのハーブに使うことができます。
肥料は大きく有機質肥料と無機質肥料に分けることができます。
有機質肥料は、動物質、植物質を原料としている天然肥料で、
土をよくする働きがあり、元肥などに向いています。
発酵済みのものがおすすめです。
無機質肥料とは化学肥料のことで、速効性のものや、
コーティング技術で緩効性にしたものがあります。
また、熔リン、塩化カリなどのように、
三要素のうち１種類だけを含んでいる単肥と、三要素のうち２種類以上を含み、
さらにバランスよく配合してある化成肥料などがあります。
速効性があるのは液体肥料です。
配合肥料とは、数種類の無機質肥料と
有機質肥料を配合してある肥料のことです。
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