バレリアン VALERIAN
オミナエシ科 多年草
【学名】 Valeriana
Officinalis
【利用部分】 根
【浸出時間】 5〜8分
【原産地】 インド、ヨーロッパ
【栽培】 湿った肥沃な土を好む。
【薬効】 鎮静作用。催眠作用。鎮痙作用。血圧降下作用。抗ガン作用。不眠症の解消。
リラックス効果。不安精神症の緩和。ガスを出して腹痛の緩和。
【他の利用法】 香水。薬用。
【注意点】 飲みすぎや長期服用は控えるように。
バレリアンはヨーロッパから 西アジアにかけての山地に 自生しているハーブです。
ラテン語の「valere(健康である)」が、 属名の由来であるといわれ、 それが英語名にもなっております。
ミステリーの女王、アガサ・クリスティの 「オリエント急行殺人事件」にも お茶を飲むシーンに出てくるなど、 ヨーロッパの小説にはよく登場します。
すぐれた薬効があって 古くから薬に用いられていたことが 伺える名前です。
「天然の鎮静剤」とも言われる 強い鎮静効果は、特に神経の 緊張をやわらげる効果があります。
根にはジャコウのようなきつい香りがあり、 中世にはスパイスや香料としても 人気があったといわれます。
ネズミがこの根の香りを好むことから、 かつてはネズミ捕りのえさに使われました。
マタタビに似た効果もあるとされ、 ネコもこの香りを好みます。
バレリアンのハーブティーは、 ちょっと土臭いような感じの、 刺激のある香りが特徴です。
味には少し苦みがありますが、 あと味はスッキリとしています。
強い香りですが慣れると、
クセになるという人も多いようです。
バレリアンのハーブティーは、 ヨーロッパでは伝統的に、 不安神経症の治療に用いられ、 近代になっても根強い人気がありました。
イギリスでは兵士の弾薬恐怖症などの 戦争精神症の治療に用い、 第2次世界大戦までは、 このハーブの専門農園があったほどです。
不安感や緊張が原因で眠れないときや、 眠りが浅い時のおすすめのハーブティーです。
神経を鎮めて気持ちを穏やかにし、 神経性の高血圧の症状も和らげてくれます。
筋肉の緊張も和らげるので、 疲労回復効果もあり、ストレスが原因の 過敏性腸症候群、胃ケイレン、 生理痛にも効果的です。
バレリアンには血圧を下げる働きもあり、 心臓を強くする効果もあります。
体質によっては頭痛や動悸などを 引き起こすことがあるので、 飲みすぎや長期にわたる服用は 控えるようにしてください。
外用薬として、筋肉の痙攣や
外傷にも用いられます。
バレリアンは、そのままお茶にしてもよいのですが、 淹れる前に根に少し手を加えると、 より強い香りを楽しむことができます。
おいしく淹れるための前準備としては、 根を手で揉んで香りをたてたり、 乳鉢でより茶葉の香りを引き出す方法があります。
バレリアンのハーブティーの入れ方は、 まず、大サジ1/2杯〜1杯程度のバレリアンを マグカップのフィルターの中に入れます。
その後、沸かした熱湯を注ぎ、蓋をしたら、 そのまま5分〜8分ほど浸出し、 好みの濃さになるまで待ちます。
バレリアンのおすすめブレンドは下記のようなものがあります。
@
バレリアン (25%) + ペパーミント (25%) + エルダー (25%) + ユーカリ
(25%) 春や秋の花粉症による症状の緩和の効果があります。
A バレリアン (40%) + ヒソップ
(40%) + リコリス (20%) カゼやインフルエンザによるのどの痛みや咳に効果があります。
B
バレリアン (30%) + ヤドリギ (40%) + スカルキャップ (30%)
イライラして落ち着かないときにリラックスさせてくれます。
C バレリアン (25%) + ホップ
(25%) + パッションフラワー (25%) + ローズヒップ (25%)
夜に気が高ぶって眠れないときなどに効果があります。
D バレリアン (30%) + セイヨウオキナグサ
(40%) + ルイヨウボタン (30%) 生理や更年期の際のイライラを鎮めてくれる効果があります。
E
バレリアン (20%) + ペパーミント (30%) + カモミール (20%) + ラベンダー
(30%) 精神的な不安からくるストレスの緩和に効果があります。
レモンやハチミツ、オリゴ糖などを入れると飲みやすくなります。
お好みのハーブを何種類かブレンドしたり、 紅茶とブレンドしてオリジナルティーを楽しむこともできます。
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