取り木は幹や枝の一部に傷をつけ、そこから発根させる方法で、
根から上を切り取って新しく植えることにより株を殖やせます。
殖やす以外にも、株の再生にも利用されることがあります。
生長しすぎて大きくなりすぎたり下葉が落ちてバランスが悪くなった株、
曲がりすぎたりして見た目が悪くなってしまった株などに行われます。
挿し木と比べると最初から大きな株を作ることができるという
メリットがありますが、大量には殖やせないのが欠点といえるでしょう。
取り木の時期は高温多湿で生長が盛んな6〜7月が適期になります。
取り木の方法には大きく分けて2つの方法があります。
1つ目はゴムノキなどのように茎が木質化している品種に施す方法で、
表皮を2〜3pくらい環状にはぎとり、周囲を湿らせた水ごけで巻く
環状剥皮法になります。
もう1つの方法はドラセナなどのように皮部の区別がつかないものに
行う取り木の方法で、茎に舌状の切り込みを入れた後、
切り口と周囲に湿らせた水ごけを巻いて行う舌状剥皮法です。
どちらの方法でも、切り口を湿らした水苔をこぶし大の大きさに巻き、
その周りをビニールで包みます。
切り口の下はヒモなどで固く結び、上は水が通るように少し開けておきます。
水苔が乾いたら上から水をやり、乾燥させないように管理すると
1〜2ヶ月で発根しますので、根が10〜15本ほど出たら、
親株から切り離し、鉢に植え付けます。
この際、水苔を巻いたまま植え付けても良いですが、
水苔を取り除く場合には、根を傷つけないように注意してください。
取り木で殖やすことのできる観葉植物には下記のようなものがあります。
アロカシア
クロトン
コーヒーノキ
ゴムノキ
コルディリネ
シェフレラ
ディフェンバキア
ドラセナ